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ウラナミシジミ

見つけた時、夏から秋への移り変わりをひしひしと感じる虫がいくつかあります。
それは、赤くなりはじめたアキアカネとリスアカネだったり、
イナゴの成虫だったりするわけですが、
チョウの仲間では特にウラナミシジミを見つけると、秋の訪れを感じます。

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もともとは西南の暖かい地域に住むシジミチョウで、世代交代を重ねながら北上し、
夏の終わりにこの地域に達します。
(その後、ここを通り過ぎて北海道辺りまで北上しくそうです)
しかし、越冬の北限である南房総よりも北では越冬はできず、
来春までに死滅してしまいます。
そのため、地元では北上世代がたどり着くこの時期以外では目にすることはできません。
このライフサークルを知ってから、
ウラナミシジミと夏の終わりの結びつきを意識するようになりました。



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そんなウラナミシジミの今年の初見は、9月10日の小金井公園でした。
宿根草園に植えられたハギの木に一頭飛んできたところを撮影。
同時期に飛んでいるヤマトシジミやツバメシジミも、似たような水色系のシジミチョウですが、
ウラナミシジミはそれらよりもだいぶ素早く、一息に長い距離を飛ぶような印象です。
だいぶ胸部がガッシリしているから、筋力があるのかな。



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翅裏の褐色の波模様が特徴的です。
この時はしばらくの間、ハギの花で蜜を吸っていました。



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撮影:2009年9月10日、東京都、小金井公園にて。